秋晴れの10月5日、宗教者が核燃料サイクル事業廃止を求める裁判第6回口頭弁論が東京地裁103号法廷で開かれました。原告の参加者は27名、元福井地裁裁判長・樋口英明さんを始め多くの支援者が傍聴しました。法廷では新たに貝阿彌 亮(かいあみ りょう)裁判長を迎え、裁判官の交代に伴う弁論の更新の手続きによる意見陳述として、原告、被告双方から今までの主張のまとめのプレゼンテーションが行われました。原告代理人である北村賢二郎弁護士は六ヶ所再処理工場が地震に対して脆弱であり、危険であることを、池上直樹弁護士は宗教者信仰者が訴える「命をつなぐ権利」は安全な未来を次世代に手渡す権利であり義務であることを主張しました。
また共同代表である内藤新吾牧師(日本福音ルーテル稔台教会)が意見陳述を行い、核燃料サイクル事業は巨大事故の危険性があり、たとえ事故が起きなくて稼働すれば極めて甚大な環境汚染を生じさせ未来世代の健やかな環境を奪ってしまうこと、原子力は差別の構造によって成り立っていること、死の灰は未来世代に押しつけられること、当事業は軍事転用の恐れがあることから、宗教者信仰者としてこの裁判を起こした理由を述べました。裁判長らが原告代理人のプレゼンや原告意見陳述に聴き入る表情がとても印象的でした。
期日後、聖アンデレ教会で行われた学習会では、本裁判の原告である草地妙子さん(老朽原発40年廃炉訴訟市民の会共同代表)が再稼働される老朽原発の危険性をオンラインで報告してくださいました。裁判報告集会では口頭弁論の振り返りと質疑応答が行われました。
次回期日は未定ですが、決まり次第ご連絡いたします。引き続きのご支援をお願いいたします。