3月9日提訴当日の記者会見

 原発震災から丸9年を控えた3月9日、「宗教者が核燃サイクル事業の廃止を求める裁判」を東京地方裁判所に提訴いたしました。

 当日は、新型コロナウィルス対策のため、予定していた決起集会は延期し、くれぐれも無理のなきよう、来れる方のみご参集下さいという呼びかけにもかかわらず、北は青森、南は四国まで全国から各教派宗派の僧侶、牧師、司祭、信徒、支援者約50人がそれぞれの法衣に幟やプラカードを持って東京地裁前に集合。弁護団の河合弘之弁護士、井戸謙一弁護士から裁判の意義について、原告団共同代表の岩田雅一牧師、中嶌哲演師から提訴に至る思いを述べた後、一同に見送られ地裁に入館。先に手続きをすすめていた弁護団の大河陽子弁護士と共に、これまで全国各地の宗教者の思いを持ち寄り、弁護団との打合せを重ね、163ページにわたる訴状を提出、受理されました。

 提訴後、同じ建物にある司法記者クラブで記者会見を開きました。まず、河合弁護士から、六ケ所核燃施設の認可取り消しを求める行政訴訟や、これまで全国各地で行われている原発訴訟とは違う観点から、日本原燃に対する民事訴訟というこれまでにない宗教者の起こす裁判、そして難しい科学論争ではない生命尊重、憲法遵守をうたうわかりやすい裁判という意義について説明。続いて二人の共同代表から、全国の原発のゴミを青森に押し付けている現実から東京で提訴する理由、倫理的に崩壊しつつあるこの国で司法を問う意義、また将来世代のいのちを守るという宗教者としての裁判を闘う意志を伝え、呼びかけ文を起草した原告団運営スタッフの片岡輝美さんが福島県民としての声を交え訴えました。司法記者クラブの各社の他、週刊誌、宗教紙、ネットメディア、フリーの記者20数名が参加し、六ケ所の先行訴訟との関係、核燃サイクルをターゲットに宗教者が司法に訴える理由などに関する質問がありました。

 一方、当初予定していた決起集会と樋口英明元判事の講演会は延期になりましたが、全国から集まった原告、支援者は参議院議員会館に場所を移し、提訴の報告と意見交換の場を持ちました。中嶌哲演師が出演したNHK「心の地代・隠れ病む人々と歩む」を鑑賞した後、参加者それぞれが思いを語った後、記者会見を終えた河合弁護士、共同代表の報告に耳を傾けました。

 多くの方々のご協力、ご賛同により提訴までこぎつけましたが、これからが本番です。裁判を闘うにあたり、より一層のご助力、積極的なご参加をお願いいたします。新たな原告も引き続き募集しています。(数がまとまりましたら第2次の提訴を行います)

 ご報告と御礼を申し上げます。

週刊仏教タイムスに取り上げられました:核燃料サイクル停止求め提訴 宗教者211人「命をつなぐ権利」主張

http://www.bukkyo-times.co.jp/backnumber/backnumber.html

2020/3/12
核燃料サイクル停止求め提訴 宗教者211人「命をつなぐ権利」主張 

東京地裁に向かう原告団と弁護団 核といのちは共存できないとして、仏教・キリスト教・神道などの諸宗教者・信仰者211人が青森県六ヶ所村にある再処理工場(核燃料サイクル事業)の運転停止を求めて9日、東京地方裁判所に提訴した(宗教者核燃裁判)。訴状では、過酷事故の際の多大な影響のほか、幸福追求権の重要事項として「いのちをつなぐ権利」を明記し、使用済み核燃料や高レベル放射性廃棄物といった核のゴミを将来世代に押しつけてはならないと主張している。

 原告団は「原子力行政を問い直す宗教者の会」(宗教者の会)のメンバーら。仏教96人、キリスト教109人、神道1人、無所属5人の211人。原告団共同代表は、長年にわたり原発問題に取り組んでいる中嶌哲演氏(福井県、真言宗御室派明通寺住職)と岩田雅一氏(青森県、日本キリスト教団牧師)。

 東京地裁前には原告団と弁護団が揃い集会を開き、今裁判への決意と意気込みを語った。訴状提出後には司法記者クラブで会見を開き、続いて参院議員会館で意見交換会を催した。

 原告団共同代表の中嶌氏は、核燃料サイクル事業の主体である日本原燃株式会社(本社・青森県六ヶ所村)を被告としていることに「日本原燃は、沖縄電力をのぞく日本の9大手電力会社と日本原子力発電会社が出資した会社」だと説明。「日本の原発は北海道から四国、九州まで例外なく過疎地に押しつけられている。電力はそのブロックの大都市圏で消費され、電力会社が産みだした放射能の固まりをすべて青森県の六ヶ所村に押しつけている。この有り様を東京地裁で解明して頂きたいと思っている」と、原発が不均衡な地域格差のうえで成り立っていることを告発した。

 
弁護団長の河合弘之氏は、原発推進理論の中心にある核燃料サイクル(永久燃料)論の要(かなめ)である再処理工場に異議を唱えることは非常に重要だと指摘。破綻している論理だとも述べた。河合氏は「日本の核燃料サイクル構想の肝にナタを打ち込む、非常に重要な訴訟だと思っている」と解説した。

 原発は東電福島第一原発事故が証明したように過酷事故が起きた場合には、「国を滅ぼしかねない大惨事になり、多くの国民が苦しむことになる」(河合氏)とした。こうした観点から宗教者による原発訴訟を評価。「宗教者が立ち上がったことに意義がある。現世の人の幸せだけでなく、後世の人たちの幸せも祈り実現させる義務が宗教者にはある。もちろん、神仏に祈るのも大切だが、将来世代のことを考えて裁判所に請求することも大事」と話した。

 同じく弁護団の井戸謙一氏は、今訴訟の特色である「命をつなぐ権利」について説明。訴状では「人類の一員として次世代に生命をつなぎその幸福を実現する権利」(自分のDNAを子孫に残すことを含むが、それに限られず人間社会を持続可能な状態で引き継いでいくこと)と定義している。

 井戸氏は「生命の本質は、DNA(=いのち)を次世代につないでいくことにある。つないでいった将来のDNAが使用済み核燃料によって危機に瀕してしまうことは、私たちのDNAをつないでいく権利を侵害するもの。裁判ではこれを主張していく」と述べた。

 「宗教者の会」では、2年前の松山全国集会で司法への働きかけが必要ではないかとの意見が提起された。これまで行政や電力会社などに働きかけてきたが、司法に対してはなされていなかった。その後、他の団体や弁護士とも意見交換した上で今回の提訴となった。

原告団ニュースを創刊しました

詳細はPDFファイルをご覧ください

お知らせです。提訴日が3月9日(月)に決定しました。提訴日は東京地裁前にお集まりください。宗教者それぞれの信仰に従い、東京地裁前では「法衣」や「ガウン」を着用していただければ幸いです。

なお、報道等でご存知のとおり、新型コロナウィルスの影響により集会等の開催のリスク回避が求められています。事務局は協議を重ね、以下のように判断致しましたので、お知らせいたします。

13時30分 東京地方裁判所前に集合しアピール行動
14時00分 弁護団が裁判所に提訴書類を提出
14時30分 弁護団主催記者会見、原告団共同代表と 事務局が同席 @司法記者クラブ

新幹線等公共交通機関での移動に不安を感じられる方もいらっしゃると思いますので、東京地裁には可能な方のみお越しください。

2)同日15時から「決起集会」及び樋口英明さん(元福井地裁裁判長)の講演会を予定しておりましたが、延期とさせていただきます。
代わりに15時から17時まで参議院議員会館にて原告、弁護団、関係者による提訴の報告と意見交換の会を行います。入館証が必要ですので、全員揃って移動します。一般公開は致しません。

3)ご報告です。第1次原告団は211名(仏教96名、キリスト教109名、神道1名、無所属5名)となりました。ご協力、お呼びかけ、ありがとうございました。