第8回口頭弁論期日報告


9月18日、東京地裁にて「宗教者が核燃料サイクル事業廃止を求める裁判」第8回口頭弁論が開かれ、裁判官の交代に伴い原告被告双方から主張の概要が説明されました。(準備書面2425被告従前の口頭弁論結果に係る陳述)。法廷では北村賢二郎弁護士がパワーポイントを使い「この裁判の争点は難しくありません。主張は分かりやすいものです」と陳述を始め、①地震予測の不確実性ゆえに、科学的に安全を確保できない再処理工場施設を稼働させることは許されないこと、②再処理工場の事故は原発以上に甚大であるため高度の安全性(耐震性)が求められるが、再処理工場には固有の運転の難しさがあり、かつ、レッドセルのために耐震補強も難しいという問題があること、③再処理工場の運転は次世代への命をつなぐ権利の侵害であり、倫理的にも法的にも許されないことを主張しました。パワポ資料もこちらからご覧になれます。弁論更新再処理工場の危険性とレッドセル問題

原告意見陳述(準備書面26)には教団教師・松岡由香子さんが立ち、汚染地で目撃した植物の異常さに触れ、「神様のお創りなった世界が、原発で新たに出てくる放射性物質によって汚され、そこにすむ命あるものに甚大な被害を与え続けていることに、私は人間の罪を深く感じます。また核のゴミは未来世代へのはかりしれない負の遺産であり、倫理的にゆるされるものではありません。私たちには個人の命を超えて、持続可能な社会 を次の世代に継承していくことで、自分たちの幸福を追求するという『命をつなぐ権利』があります。この『命をつなぐ権利』を守るためにも再処理工場の運転を差し止めてください」と訴えました。

閉廷後、聖アンデレ教会にて学習会と報告会を行いました。学習会の「司法が原発を止める」(旬報社)の著者・樋口英明氏と井戸謙一氏に登壇いただき、原告2名とのパネルディスカッションを行いました。期日当日の詳細は、ただ今編集中の原告団NEWS第12号で報告します。しばらくお待ちください。

 次回第9回口頭弁論期日は2026年2月19日(木)14:30からです。いよいよ、池田直樹弁護士による「命をつなぐ権利」の主張が始まり、宗教者の出番となります。期待を持って、傍聴にお出かけください。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です